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2024/11/21

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q ネタバレ 感想

公開から一ヶ月ほど経ってしまい今更感がありますが
地元でやっていなかったので新宿までエヴァQ見に行ってきました。



↓新劇のみ見ている人のネタバレ感想(つづきはこちらから↓)






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見る前にエヴァ好きな友達からは「訳わからない。意味不明」「違う映画みたい」「憂鬱になる」
等の感想を少し聞かされていて、更にアニメと旧劇を見ていないと理解し難いと言われてました。
私はエヴァを見ようと思ったのが新劇からで、
アニメ(断片的、しっかり見たのは1話だけ)も旧劇もちゃんと見てはいないのですが
(シンジくんのキャラや大まかな話の流れは友だちに聞いた)
結局序と破のみ見ている状態でQ映画に行く事に。

評判から今回は破とはノリが違うらしいことも想像がついたし(破はとても面白かった)
そんなに意味がわからない、つまらない作品なのかと不安に思いながら見たのですが、
終わった後の感想は「全く理解できないということはないし、面白い」でした。
そして「前向きで希望に満ちた話だ」と思いました。
話自体は明るい内容ではない、始まりから終わりまでシリアスでしたが
見終わった後はなぜか元気をもらったというか明るい気持ちになれました。

Qは知識がないとわからない単語がいっぱい出てきて、(リリン他)
正直何をやっているのか分からない場面も多かったです。
いきなりの戦艦ヤマトも迫力はあるけど「?」でした。
アニメ未視聴なのでこの辺りの考察はとりあえず置いておいて、
Qを見て「まず何を感じたか」を書きます。




●破からいきなり14年経っていて、視聴者はシンジくんと同じ何もわからない状態に放り出される。
しかも誰もシンジくん(視聴者)にどうしてこうなったのか、状況説明しない。
あんなにかっこよく綾波を助けたはずなのに、その綾波は不在。
皆冷たく、今までエヴァに乗れと散々言われてきたのに、もう乗るな、なにもしないでと言われる。

なぜいきなり14年経っているのか?
何の説明もなしにこの仕打。なんて理不尽。
自分が良かれと思ってやったことが裏目にでて、理解されない。
誰も自分の話を聞いてないしあちらも対話しようとしない。
序盤は置いていかれ感が強く、「?」の連続でした。
自分だけ時が止まったまま置き去りにされ、周りだけが代わってしまった状況。
しかしこの理不尽さはこの社会というか、人間に似ているなと見ていて感じていました。
エヴァの呪縛と言って成長していないパイロットは
いつまでも大人になれない精神の未熟さを指しているようでした。
シンジくんと向き合おうとしない(ミサトさんなんて表情も読めない)人たちも
どこか大人になれていないような気がします。
シンジくんがショックを受けないように何も言わなかったのかもしれませんが、
ここで向き合っていればシンジくんも安易に黒綾波について行かなかったんじゃないだろうか。
ミサトさんはボタンを押せなかったので、シンジくんに対する愛情はまだあるんだと思います。


●カヲルくん

ヴィレで誰も説明してくれなかった真実を見せるカヲルくん。
残酷だけど優しい。二人は確かに凄いのかもしれない。でもちょっと依存的。
カヲルくんはシンジくんのことが本当に好きなんだな、幸せになってほしいんだなと
こういう無償の愛というか、友情に弱いのでほろりときました。
シンジくんの首輪を引き受けて罪を代わりに引き受ける姿を見て「ああ死んだな」と思ったけど。
首輪捨てれば良いのにと一瞬思いましたが、
万が一の時の保険としての意味と、シンジくんの罪を被りたかったんでしょうか。
ダブルエントリーシステムで笑いそうになりました。仲良しだな。あと二本の槍。
槍でやり直すんだ・・・。
カヲルくんが途中でおかしいことに気が付きシンジくんを止めますが
シンジくんは話しを聞かずに槍を抜いてしまう。
自分が世界を滅ぼしてしまった!やり直したい!という思いに囚われ焦り、
友だちの話しを聞こうとしなかった。カヲルくんも強く引き止めなかった。
結果シンジくんは目の前で友達を失う事になりますが、
これも相手と向き合わなかった事がひとつの原因になっていると思いました。
二人ならやれるかもしれない、でもすれ違ってしまった。

カヲルくんはこの世界をループしているみたいです。
ピアノの反復練習もそれを表しているようだ。
破の最後ではカヲルくんはサードインパクトをちゃんと止めていたように見えたのですが、
あのカットはまた別のループ世界という可能性もあるのかもしれない。
アニメ・旧劇→序→破→Q→序または破に戻る?
シンジくんの幸せだけを願っているのに毎回望む結果が導き出せないのなら切ない。
良かれと思ってやっていることが裏目に出てしまい、
その優しさが人の為にならなかったのもQ序盤のシンジくんと少し重なる。


●アスカ

最後にシンジくんを迎えに来てくれるアスカの姿は大きな希望に思えました。
カヲルくんが共感し包み込む優しさならアスカはその逆。
アスカだけは他人として、シンジくんに向き合おうとしている。
心配して走ってきたと思われるアスカは本当に可愛い。
「助けてくれないんだ」と言っていましたが、
Q序盤でシンジくんはアスカのことを助けています。
その時のアスカの表情がキラキラしていて、嬉しかったんだろうなあ。
アスカは戦闘シーンでも大活躍でかっこ良かった。
マリとのやり取りも面白い。仲良しだな。
最後のアスカ、シンジくん、黒綾波の三人の後ろ姿は
他者と歩み寄る希望が感じられる〆でした。

テープレコーダーが「親」の象徴だとするとアスカは自立を促しているんじゃないでしょうか。
世界より綾波を選んだシンジくんは父親とだぶりますが、父のようになってしまうのか?
シンジくんの父親は息子と向き合えない。じゃあシンジくんは?


●シンジくん

私はアニメをちゃんと見ていたわけではありませんが、
新劇のシンジくんは他人と関わること、自分で行動することに積極的になっていると感じます。
それは周りがシンジくんと向き合おうとしていたからだと思います。
Qは周りがコミュニケーションする事を止めてしまい、シンジくんも心を閉ざしてしまいますが、
それは行動する前のシンジくんに戻ってしまったわけではない。
破で自分で行動した結果が世界の滅亡でしたが、
だからといってじゃあ何もしないほうが良かったのか?と問われるとそうではない。
大切な人(他者)を助けたい、と思って自ら行動したことには大きな意味があります。
行動には責任が伴いますが、それをこれからどう受け止めるかによって
物語の終わり方が変わっていきそうです。


Qは話の内容だけ見れば破のグレンラガン的なノリとは違うし、
戦闘で盛り上がる所も少ないので映像としては破より物足りなさを感じましたが
鬱々とした世界を描いているにも関わらず前向きで、カヲルくんの
「希望は残っているよ、どんな時にもね」の台詞がQそのものでした。
最終章も希望に溢れた話になれば良いなと思います。



●どうでもいい残念なこと(一番心に残っているシーン)

カヲルくんの頭が吹っ飛ぶシーンの彼の笑顔が
未だにリフレインしています。
正直このシーンが一番テンション上ったというか興奮しました。
以上残念な感想おわり。



☆追記
巨神兵の文章が舞城王太郎だったことに驚いた。
舞城さんなにやって
巨神兵もエヴァぽかったな。これ含めて本編なのか?



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2012/12/18 版権(視聴・プレイ感想) Comment(0)

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